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2013年11月15日金曜日

「育児」について

平成17年12月31日

暖冬との長期予報から一転して数十年ぶりの厳しい冬となった2005年暮れ、いよいよ人口減の時代に突入しました。今後ますます「少子化対策」や「子育て支援」が叫ばれるようになっていくと予想されます。今回はそんな時代背景を踏まえ、育児全般について書いてみたいと思います。

私は仕事柄多くの大学や大学院の教授と議論することが良くあります。そんな中、子育て、特に幼児期の子育てについて私の意見と合った物で特に重要なものは以下の3点になります。

1.身体

幼児期の子供にとって身体を使うことは大変重要な事です。体力、運動能力、神経の発達はもちろん最も重要な事は感性(物事に感じる能力、感受性、感覚)を磨く効果があるということです。センス・オブ・ワンダーという言葉かありますが、「ワーッ!」と歓声を上げるような経験が特に重要になってきます。自分自身振り返ってみても、小学校低学年の時に大雪が降って近所の友人達と汗を流しながら大きな「かまくら」を作った覚えがあり、その作り方を今でも鮮明に覚えています。この他にも山に登って虫を捕ったり釣りに行ったりなど多くの経験が今の私の大きな財産になっています。

2.自尊感

子供は自分自身が主人公です。この事を子供自身が自覚しなければなりません。この中で自分自身で行動を選択させ、もし万引きなどの間違った行動を起こしても、その間違った行動と人格は別であるということをまわりの大人もたえず考えて注意していかなければなりません。「罪を憎んで人を憎まず。」という言葉がありますが、特に幼児期に人格まで否定してはいけません。自分自身で行動を選択するという部分ですが、これは自由放任で何をやっても良いという意味ではありません。子供が「自分は何をやってもダメな人間だ」と思わせないような言葉がけも大変重要になります。

3.文化(カルチャー)

カルチャーの語源はアグリカルチャーであり、本来の意味は農業、土を耕す、つまり自分の力で行うという意味です。自転車の運転や水泳など、人間は喜んで覚えたものは小脳がその達成感や技術を覚えるため一生忘れません。文化の反対の言葉に文明があります。「文明とは人間の欲望を達成させる最も簡単な手法である。」と文明批判をしてきた文豪もいます。文明と文化の違いが顕著に現れる例ですが、例えば子供が夜寝る前に親がいかに自分が眠たくとも本を読んでやるのが文化であり、朗読のテープを流すのが文明だと言えます。つまり、二者の顕著な違いは努力や思いが介在するかという部分です。

もちろんこれらが育児について重要な全てではありません。昔と違い今では放課後や休みの日に子供達同士で何かをするという部分が減ってきていると思います。少子化が進んでいるという背景がありますが、その分大人の役割が以前よりも増して重要になってきていると思われます。