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2013年11月16日土曜日

体感時間による指導方法2


平成20年6月2日
前号から続き
 
(時間の流れの合流)
 
本題に戻しますが、知人から「何人の学生さんに講義をしているのか」「30人、60人」「60人もいると大変でしょう」と言われたことがありますが、難しさから言うと30人でも60人でもまったく同じです。一般には学生さんの数が多くなればなるほど講義が難しくなるといった考えがあるようです。しかし私がもっとも難しく感じたのは3人の講義です。最初なぜこういったことが起こるのかは自分自身でもまったく理解ができませんでしたが、時間がたつにつれその理由がわかってきました。つまり、30人でも60人でも一旦講義の本流を作ってしまえば、人数が多いのでみんながそれに同調して流れに乗ってきてくれます。しかし、3人となるとこの方法が使えません。人数が少ないのでそれぞれの流れが1本になることはないと実感しました。そこで、それぞれが持っている固有の時間に個別に合わせていこうという方法をとりました。1クラスの講義をしているという概念ではなく、3人の学生さんに個別に講義をしているといった概念です。これらの話は何も大学生のみに言えることではなく幼稚園児、保育園児においても同じことが言えます。
 
(具体的方法)
 
最後に、この体感時間の考え方を乳幼児教育に取り入れることができないかと考えました。1、自分の時間に相手を引き込む方法(大勢の人を前にした場合)ですが、すぐに時間の合流をすることはできません。最初は比較的ゆっくり話し、その後早く話すつまり自分の時間に引き込むということです。この方法を顕著に使っているのが漫才です。ネタが始まってしばらくすると話の速度をあげます。ただし、これは早口でないとダメといった意味ではなくネタとネタの間隔を縮めるといった手法も含まれます。2、子供を指導する方法(個別対応する場合)ですが、褒める時つまり相手にとって心地よい時間の場合は早い口調こちらの時間に合わせ比較的長く、怒る時つまり相手にとって心地の悪い時間はゆっくりとした口調で相手の時間に合わせ短い時間を使うのが好ましいと考えられます。つまり、褒められている状態とは、子供にとって大変心地良い時間で、少し褒められたとしても当人の感覚からはほとんど褒められていないになりますし、逆に長い時間怒られると、心地の悪い時間はより長く感じられるため最後は子供は聞いていないといった場面に出くわすこともあります。相手にとって心地の良い時間はこちらの時間にあわせ、心地の悪い時間は相手の時間に合わせるというのが指導方法の基本中の基本になると考えられます。
 
実際、ベテラン保育士や幼稚園教諭ほどこの方法を使い、若い人ほど怒るときに早口になり時間も長くかける傾向があります。(若手の心理的状況にもよります。)きっとベテランの先生はそれまでの経験則によって得られたのでしょうが、今、保育業界の改革速度は非常に早くそれを担う先生方にもスキルアップが望まれている背景を踏まえ書いてみました。参考にしてください。