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2013年11月15日金曜日

子供から見た保育園の存在について

平成17年3月18日

早いもので「理事長の独り言」も第14号となりました。今年度の卒園式も近づいてきましたので、今回は原点に立ち返り、「子供から見た保育園の存在」について。書いてみたいと思います。

当然ですが保育園は「義務教育」ではありません。保育園に通う義務も通わせる義務もありません。以前にも書いた事がありますが、親が労働、疾病や介護などで家庭での育児が困難な場合保育園で子供を預かるということになっています。しかし、私は「保育園ってどんな所?」と聞かれた時、単純に「面白い所」と答えています。当然これは子供の立場に立った答えです。義務だから通うのでなく面白いから通うの一言につきます。

児童教育の父と言われるドイツ人のフリードリッヒ・フレーベル(1782-1852)は「家庭での子供の姿と保育園での子供の姿が一緒ならば保育園はいらない。」と言っています。「子供は特別な存在であるから大人社会から隔離して子供だけの集団で育てるほうが良い。これが学校の始まりである。」と言われる方もいます。私は、これらの考えを元に就学前に様々な経験をさせようという考えを中心に保育を進めています。

私の考える楽しさの中心になるのが経験です。保育園では色々な経験ができます。入園式、卒園式などの式典も経験ですし、遠足、運動会、クリスマスページェント、お泊り保育、作品展。行事だけ見てもこんなにあります。毎月のお誕生日会や発育測定、避難訓練、デイサービスセンターとの交流、夏のプール遊びや川遊びも大切な経験になります。

当然日々の生活も経験の繰り返しです。たくさんの異年齢の友達や先生との関わり、この中で社会のルールやマナー、思いやりを身に付けたり、金魚の世話をすることや年末のお餅つき、お雛様を飾ることも大切な経験です。私と同年代のある方が、今まで餅つきを見たこともやったことも無いと言っているのを聞いて驚いた事があります。もし自分が子供の頃に経験をせずその楽しさを知らずに大人になった場合、生まれてくる子供にその楽しさを伝える事ができません。子供の頃に経験した楽しさは必ずその人の中に財産となって残ります。

例を挙げますと、私の子供時代も保育園や自宅でたくさんの生き物を飼っていました。金魚、犬、猫、ウサギ、小鳥などですが、大人になった今でもやっぱり生き物を飼っています。今になって思うと、このことから生命の大切さを学んだような気がしますし、運動会の団体競技で協調性を身に付け、ページェントで得た舞台度胸は今でも仕事に大変役立っています。

このように自分の実体験からも子供の頃の経験は大変重要です。都市部などが代表的ですが、今の社会は私の子供時代と違ってなかなか経験がしずらい世の中になっているようです。そんな中で可能な限り様々な経験を就学前にさせ、その楽しさを伝えていくのが保育園の大きな役目であると考えています。